2023.03.28
学園創設者椙山正弌は、この地域の書家や画家たちと交流がありました。明治からの作品を収集・購入するとともに、創立50周年など様々な機会に寄贈も受けています。当館では所蔵品すべてのデータベース化を進めていますが、その中で皆さんに観ていただきたい絵画を集めてみました。この度は主として古い時代の作品になります。
内容は大別して次の2種類になります。
一つは学園に関係のあった画家の絵画です。知らない人はいない有名画家としては、学園で教師をしていたことがある小倉遊亀や学園50周年にも寄贈のあった北川民次、学園で長年絵画の教師を務めた江坂清作や早川兵助、また藤島英甫などによる開校時代の学園の絵など、リトグラフ、油彩画、水彩画、顔彩画を23点展示しています。
もう一つは明治時代の錦絵24点です。揚州周廷、二代目歌川国輝らによる華やかな色使いの絵や巻物からは当時の風景や人々の姿が鮮やかに伝わってきます。また宮川春汀の13枚の子ども絵は当時の子どもたちの数々の遊びが愛らしく描かれています。面白いのは3枚の錦絵に描かれているものをすべて切り抜いて一つの立体ジオラマに組み立てるという玩具絵です。また猫を擬人化した錦絵がありますが、2022年に名古屋市博物館の「もしも猫展」に展示されていたものと同じものです。
これらの絵画の多くは、明治からの学園の教育のなかで生徒たちが目にしてきたものです。それぞれの時代の生徒たちはどんな思いで鑑賞していたのでしょうか。その思いを想像しながら観ていただければと思います。
【開催期間】令和5年4月5日(水)~7月28日(金)
【開催時間】毎週水曜日及び金曜日 10:00~17:00
4月~7月は、毎週木曜日 10:00~17:00に臨時に開館
【所蔵絵画展案内動画】